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代表取締役 田中 慎也
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2024.11.25
構造計算は奥が深い。安心してお住まいいただける家にするために。
こんにちは。 おかげさまで創業75年。
自然素材の木の家専門店 田中建築株式会社
三代目 代表の田中慎也です。
最近では家に対する耐震性にもだいぶ関心が集まっていますが、構造計算は実はとても奥が深いです。建物の安全性を確保するために不可欠な工程であり、特に地震の多い日本では建物が耐震性を持つかどうかを確認する重要な指標となります。今回は、「弾性」と「塑性」という2の重要な力学的性質について、それぞれの意味や役割を分かりやすくお伝えします。耐震等級のお話しよりもっと踏み込んだ部分ですのでご興味のある方ぜひお読みなってください。
弾性と塑性とは?
弾性と塑性は、建物や構造物が外力を受けた際に、どのように変形するかを説明する概念です。
1. 弾性 (Elasticity)
弾性とは、建物の材料が外力を受けても、力が取り除かれると元の形に戻る性質のことを指します。たとえば、ゴムを引っ張って離すと元の形に戻る現象は弾性的な挙動です。
-
建築での役割
構造物が小さな揺れ(地震や風など)に対して弾性的に振る舞うことで、損傷を防ぎます。材料の「ヤング率(弾性係数)」などは、弾性の度合いを評価する指標です。
2. 塑性 (Plasticity)
塑性とは、建物の材料が一定以上の外力を受けて変形し、その力が取り除かれても元に戻らない性質を指します。たとえば、アルミホイルを曲げると、元の形には戻らないことが塑性的な挙動の例です。
- 建築での役割
材料が塑性変形をすることで、大きな地震などの強い外力に対してエネルギーを吸収し、倒壊を防ぐ「延性破壊」が可能になります。構造物の一部が塑性的に変形することで、全体の破壊を防ぐ仕組みです。
弾性と塑性の関係
建物の安全性を確保するためには、弾性と塑性の両方を適切に考慮する必要があります。以下はその関係性を簡単に示したものです。
-
通常時の外力(風や小地震)
→ 弾性範囲で変形し、元の形に戻る。 -
大きな外力(大地震)
→ 一部が塑性的に変形し、エネルギーを吸収して倒壊を防ぐ。
構造計算での活用
構造計算では、以下のように弾性と塑性の特性を使い分けます。
-
弾性解析
建物が通常の使用状態で問題なく機能するかどうかを確認します。この段階では、材料の弾性範囲内で設計を行います。耐震等級はこの範囲になります。 -
塑性解析
地震やその他の極端な状況下で、建物が倒壊せず安全性を保てるかを確認します。限界耐力計算。
住宅で限界耐力計算まで行うことはあまりしませんが、建物の構造は目に見えない部分で「命を守る」部分です。当社では、安全で長く快適に暮らせる住宅をご提供するために、構造的な知識を深める努力を日々重ねています。今後もさらにその知識を深めたいと思います。
私たち田中建築株式会社は、 「家づくり」を「幸せづくり」にするという信念があります。
それを実現するための方法は、生涯に渡るお金の計画を立て実行すること、
自然素材を使ってデザインされた高性能な木の家を建てることだと信じています。
同じ志を持った協力業者と共に お客様の思いに寄り添う、顧客密着の工務店です。
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