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アドバイザー 齊藤 芙悠子

2024.07.07

木の家を建てる・・・ 木を伐る人に会いに行く②

こんにちは。
おかげさまで創業75年。
自然素材の木の家専門店 田中建築株式会社 
アドバイザーの齊藤 芙悠子です。

今日は先日、北信州森林組合様の伐採現場を見学させていただいた時のレポート第2弾です。
現場は斜面で、伐採された杉の枝でふかふかとした歩き心地、伐採されて広く開けた区画に、オペレーターさんが4人。重機が動く音は大きいのですが、広がっている森がその音すら吸い込んでいくようで、森の中は思った以上に静かです。

この日はチェーンソーによる伐倒と、重機での伐倒、そして伐採した木を運び出す重機の実演を見学しました。

まずは重機での伐採です。パワーショベルの先端が爪のようになっている機械で、立ち木の根元をつかむと、爪に格納されていた歯が木を伐ります。そのまま木を寝かせると、根本から爪が必要な長さ位置まで移動し、使う用途に合わせた長さでその場で切り、現場の一か所に、用途ごとにまとめて置いていきます。一本の木の伐採にかかる時間は1分程度。気持ちよく作業は進められていきます。

淡々と作業は進められていくのですが、森林組合の方の解説によると、この作業によって、伐採した木材の売上が決まるため、オペレーターさんの目利きのよさが非常に大切なのだそうです。どういうことかというと、木を伐って、横に寝かせた時点でオペレーターさんが木の太さと真っすぐさなどを判断し、建築材料(柱)に使える良い木なのか、そのまま柱にはならない材なのか、はたまた製紙用のパルプなどの原料になるのか・・・伐り出した木材の生み出す価値を判断し、それぞれの使用用途ごとの寸法にカットをしているのだそうです。

木は、ただ伐って売ればいいというものではなく、特に長野県の山は急峻で、運び出して売るまでに経費もたくさん掛かるので、できるだけひとつの区画を伐採し終えて、すべての木材を販売した最終の利益でしっかりと採算が採れるということが大切なのだそうです。オペレーターさんの瞬時の判断が、森林経営を支えていることを思うと、熟練した操作技術がいっそう素晴らしいものに見えました。

黙々と作業をしていたオペレーターさんですが、重機から降りて話をしてくれるととても気さくな方で、とても会話が弾みました。今回は伐り出した木を製材する材木屋さんと、工務店である田中建築のメンバーで見学に行ったのですが、現場で作業をしているオペレーターさんが「自分たちが伐った気が使われている現場を見てみたい」と言ってくださり、ただ木を伐ればいい、ということではなくて、伐っていただいて、製材していただいて、家を建てさせていただく私たちにも関心を向けてくださっていることがとても嬉しく感じました。

 ちなみに現場でのおしゃべりからの余談ですが、私たちは行く前から、クマが出るのでは!?と冗談半分に話していましたが、本当にクマに遭遇することもあるそうです。あとは、その日は後半になって空模様が急変したのですが、季節によっては急変する天気や、それに伴う落雷のリスクも危険な、いつでも危険と隣り合わせのお仕事だということがわかりました。そんな中木を伐る、森林組合の方たちのカッコよさとありがたさを沢山感じた体験でした。

次回は、オペレータさんによるチェーンソー伐倒見学の様子をお届けします!

私たち田中建築株式会社は、 「家づくり」を「幸せづくり」にするという信念があります。
それを実現するための方法は、生涯に渡るお金の計画を立て実行すること、
自然素材を使ってデザインされた高性能な木の家を建てることだと信じています。
同じ志を持った協力業者と共に お客様の思いに寄り添う、顧客密着の工務店です。

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